「最近よく寝ていたのに、急に夜泣きが復活した…」。それは「睡眠退行(スリープリグレッション)」かもしれません。睡眠退行のメカニズムと乗り越え方を解説します。
睡眠退行とは
睡眠退行とは、それまで安定していた睡眠パターンが一時的に崩れる現象です。夜中に何度も起きたり、寝かしつけに時間がかかるようになったりします。通常2〜4週間で自然に収まります。
起こりやすい時期と原因
生後4ヶ月の睡眠退行
最も多くの赤ちゃんが経験する睡眠退行です。この時期、睡眠サイクルが新生児型から大人に近い構造に成熟します。つまり、深い睡眠と浅い睡眠の切り替わりが増え、覚醒しやすくなるのです。おくるみを卒業するタイミングでもあるので、スリーパー(着る毛布)に移行すると、布団のずれを気にせず安心して眠れます。
生後8ヶ月の睡眠退行
分離不安の始まり、ハイハイやつかまり立ちなど運動発達の飛躍、脳の急速な発達が重なる時期です。日中の刺激が多すぎて、夜の睡眠に影響します。
生後18ヶ月の睡眠退行
自我の芽生え(イヤイヤ期の始まり)、昼寝の移行期(2回→1回への切り替え)、言語の爆発的発達が原因です。「寝たくない!」と意思表示するようにもなります。
乗り越えるための5つのポイント
①一貫した寝かしつけルーティンを維持する
睡眠退行中でも、いつもの就寝前のルーティン(お風呂→絵本→おやすみ)は変えないようにしましょう。一貫性が安心感を与えます。睡眠環境を整える手段として、ホワイトノイズマシンも効果的です。一定の音が生活音をマスクし、浅い睡眠時の覚醒を防いでくれます。
②昼間の活動を充実させる
日中にしっかり体を動かし、自然光を浴びることで、夜の睡眠の質が向上します。
③就寝時間を少し早める
疲れすぎると逆に寝つきが悪くなる(過覚醒)ことがあります。いつもより15〜30分早めに寝かせてみましょう。
④新しい寝かしつけの「癖」を作らない
夜泣きがつらくて、普段はしない「抱っこでユラユラ」「添い乳」を始めると、退行が収まった後もその方法を求めるようになります。できる限り普段の方法を維持しましょう。
⑤「一時的なもの」と理解する
ほとんどの睡眠退行は2〜4週間で収まります。「これは発達の証」と前向きに捉えられると、少し気持ちが楽になります。
まとめ
睡眠退行は子どもの脳と体が成長している証拠です。つらい時期ですが、必ず終わりが来ます。パートナーや家族と協力して乗り越えましょう。