睡眠・生活習慣

昼寝はいつまで必要?卒業の目安は3〜5歳、夜の寝つきで見極めよう

「最近お昼寝をしない日が増えてきた」「昼寝をすると夜なかなか寝てくれない」——3〜5歳頃は、昼寝の卒業を迎える子が多い時期です。この記事では、昼寝をやめる時期の目安と、夜の睡眠との関係を研究データから解説し、「何歳でやめるか」ではなく「24時間の合計睡眠と夜の寝つき」で見極める考え方と、移行期の工夫をお伝えします。

昼寝の卒業はいつ頃?データで見る目安

多くの子は3〜5歳で卒業していく

0〜12歳の昼寝のパターンを調べた研究をまとめたシステマティックレビュー・メタ分析(Staton ら、2020年、Sleep Medicine Reviews)によると、2歳より前に昼寝をやめる子は2.5%未満と、ごく少数でした。一方で、5歳までには94%の子が昼寝をやめていると報告されています。

つまり、1〜2歳はまだ昼寝が必要な子がほとんどで、3〜5歳は「昼寝を続ける子」と「卒業する子」が入り混じる、個人差の大きい時期だといえます。同じクラスのお友だちがもう昼寝をしていなくても、わが子がまだ眠そうにしているなら、それも自然なことですね。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、乳幼児期は昼寝をするものの、小学校に上がる頃には昼寝が減っていくことが示されています。

💡 ポイント
「◯歳になったら必ず昼寝をやめる」という決まりはありません。3〜5歳のどこかで卒業していく子が多い、と幅をもって捉えましょう。

年齢別の目安まとめ

  • 1〜2歳:昼寝を1日1〜2回とる子が多い時期。2歳前に昼寝をやめる子は2.5%未満
  • 3〜5歳:昼寝の卒業が最も多く起きる時期。5歳までに94%が卒業
  • 小学校入学前後:昼寝の習慣はほぼなくなる

必要な睡眠は「昼寝を含めた24時間の合計」で考える

昼寝が必要かどうかを考えるときに大切なのが、1日(24時間)の合計睡眠時間という視点です。

米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)は、専門家パネルが864本の論文を検討したうえで、年齢別の推奨睡眠時間をまとめています。厚生労働省の睡眠ガイドでも、この推奨が紹介されています。

  • 1〜2歳:11〜14時間
  • 3〜5歳:10〜13時間
  • 小学生:9〜12時間

ここで注目したいのは、1〜2歳・3〜5歳の数値が「昼寝を含めた合計」だという点です。たとえば4歳の子が昼寝をしなくても、夜にこの範囲の睡眠がとれていれば、合計としては足りていると考えられます。

実際、保育施設に通う3〜5歳59名を対象にした研究(Lam ら、2011年)では、昼寝が少ない子でも、夜の睡眠で補えていれば睡眠不足とはいえない、という結論が示されています。「昼寝をしない=睡眠不足」とは限らないのですね。

昼寝は夜の睡眠にどう影響する?

2歳を過ぎた昼寝は寝つきを遅らせることも

0〜5歳の昼寝に関する研究をまとめたシステマティックレビュー(Thorpe ら、2015年、Archives of Disease in Childhood)では、2歳を超えた子の昼寝は、夜の寝つきが遅くなることや夜間の睡眠が短くなることと関連するという結果が一貫して見られました。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、4〜5歳以降は昼寝の必要性が低下し、昼寝によってかえって夜の寝つきの悪さや睡眠不足が悪化しうることが記載されています。特に、夕方遅い時間の昼寝や長すぎる昼寝は、夜の寝つきを遅らせる可能性があります。

昼寝を控えると夜の睡眠が増えたという研究も

3〜4歳の幼児28名を対象にした小規模な予備研究(Lam ら、2015年)では、5日間昼寝を控えたグループ(13名)で、夜の睡眠が平均26〜28分増えました。昼寝を続けたグループでは変化は見られませんでした。

ただし、これは人数の少ない予備的な研究です。「昼寝をやめれば夜ぐっすり眠る」とは言い切れず、反応には個人差があります。

⚠️ 注意
昼寝をやめさせることが目的ではありません。夜の寝つきが悪くなっていないか、日中元気に過ごせているかを見ながら、お子さんに合った形を探しましょう。

昼寝を見直すサインと、移行期の工夫

こんな様子があれば見直しどき

次のような様子が続くときは、昼寝の時間やタイミングを見直すきっかけになるかもしれません。

  • 昼寝をした日は、夜なかなか寝つけない
  • 布団に入っても長い時間おしゃべりや遊びが続く
  • 昼寝をしなかった日も、夕方まで比較的機嫌よく過ごせる
  • 昼寝に誘っても眠らずに過ごす日が増えてきた

逆に、昼寝をしないと夕方に強くぐずる、夕食中に眠ってしまう、という場合は、まだ昼寝が必要なサインとも考えられます。数日〜1週間ほど、昼寝と夜の寝つきの様子を睡眠記録ノートなどにメモしてみると、わが子のパターンが見えやすくなりますよ。

移行期に試せる工夫

昼寝をやめた直後は、夕方に疲れて機嫌が悪くなる時期があることも。ご家庭によって合う方法は異なりますが、次のような工夫を取り入れている家庭もあります。

  • いきなりゼロにせず、昼寝を短めにする・早めの時間に切り上げる
  • 昼寝をしない日は、いつもより早めに就寝させる
  • 眠らなくても、横になって休む「静かな時間」をつくる(絵本を読む、静かに音楽を聴くなど)
  • 夕方遅くの昼寝は避け、どうしても眠い日は早めの就寝で調整する

静かな時間には、寝る前に読みやすい絵本を一緒に読むのもおすすめです。眠らなくても、体と気持ちを休める時間になります。保育園に通っていて園で昼寝がある場合は、家庭での夜の様子を先生と共有してみるのもよいですね。

こんなときは小児科に相談を

昼寝の卒業は多くの子が通る自然なステップですが、次のような様子が続く場合は、睡眠そのものに問題が隠れていることもあります。

  • 夜しっかり寝ているはずなのに、日中の強い眠気が続く
  • 寝ているときにいびきをかくことが多い
  • 極端に寝つきが悪い状態が長く続く

睡眠時無呼吸など、治療が必要な状態が関わっていることもあるため、気になるときはかかりつけの小児科に相談しましょう。

💡 まとめ
- 昼寝の卒業は3〜5歳が中心。5歳までに94%が卒業するが、時期には個人差がある - 判断の軸は「何歳か」より「24時間の合計睡眠」と「夜の寝つき」 - 移行は少しずつ。早めの就寝や静かな時間を組み合わせて - 日中の強い眠気やいびきが続くときは小児科へ
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こどもの木 編集部
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⚠️ 免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療診断や治療の代替となるものではありません。お子様の健康や発達に不安がある場合は、かかりつけの小児科医や専門家にご相談ください。