学習・ことば
書き順を間違えやすい文字TOP10|大人もよく勘違いするひらがな・カタカナ
🌳 こどもの木 編集部
📅 2026.04.25
⏱ 約7分
「子どもにひらがなを教えていて、自分の書き順が間違っていたことに気づいた…」そんな経験はありませんか?実は、大人でも書き順を勘違いしているひらがな・カタカナは少なくありません。
本記事では、特に間違えやすい文字をひらがな・カタカナから合計10文字ピックアップし、正しい書き順と覚え方のコツをご紹介します。文部科学省「筆順指導の手びき」(昭和33年)に基づいた、教育現場で標準とされている書き順です。
そもそも書き順を守るメリットは?
書き順を守ることで得られる主なメリットは、広島大学大学院・松本仁志教授(文字教育専門)によれば次の3つです。
- 書きやすい — 運筆に無駄がなく、ペン先の動きがスムーズになる
- 整った文字が書ける — 全体の形や線の方向が安定し、読みやすい字になる
- 文字を覚えやすい — 同じ形は同じ書き順というルールがあり、漢字を覚えるときにも応用が効く
💡 書き順の大原則
ひらがな・カタカナ・漢字に共通する書き順の大原則は
「上から下へ」「左から右へ」 の2つ。多くの文字はこのルールで書けますが、例外的な文字こそが間違えやすいトップ常連になっています。
ひらがな編 — 間違えやすいTOP6
TOP 1 / ひらがな最頻出ミス
✅ 正しい書き順
①縦の曲がる線 → ②上の横線 → ③下の横線
❌ よくある間違い
「上の横→下の横→縦」と書いてしまう
💭 覚え方: まず縦の曲がりから書きはじめ、横棒は最後にまとめて2本。漢字の「毛」を簡略化したものと考えると、縦の流れが自然です。
TOP 2
✅ 正しい書き順
①横にはらう曲線 → ②真ん中の縦線 → ③右上の短い点
❌ よくある間違い
右上の小さい棒を2画目に書いてしまう
💭 覚え方: 「や」は縦の長い線を真ん中に書いてから、最後に右上の小さな点を打ちます。「か」と形が似ていて混乱しがちですが、「か」は左の長い棒が2画目です。
TOP 3
✅ 正しい書き順
①点 → ②大きな曲線 → ③左の点 → ④右の点
❌ よくある間違い
2つの点を先に書いてから本体を描く、または順番を逆にする
💭 覚え方: まず一番上の小さな点 → メインの曲線 → 最後に左右の点を順に書きます。本体が先、装飾的な点は後の順序です。
TOP 4
✅ 正しい書き順
①横線 → ②縦線(下から右へ曲がる) → ③小さな縦線
❌ よくある間違い
最後の右側の小さな縦線を先に書いてしまう
💭 覚え方: 「世」という漢字を簡略化したもの。横棒1本目 → 大きな縦曲線 → 右側の縦棒、と分解できます。
TOP 5
✅ 正しい書き順
①縦線(下が左へ曲がる) → ②真ん中の横線
❌ よくある間違い
真ん中の横線を先に書いてしまう
💭 覚え方: 縦が先、横は後。「よ」の縦線が「魚の体」、横線が「ヒレ」とイメージすると、縦が主役だと覚えやすいです。
TOP 6
✅ 正しい書き順
①横線 → ②縦線(下にはらう) → ③右上の点 → ④右下の結び
❌ よくある間違い
右下の結び部分を一筆で書いてしまう、点と結びの順を逆にする
💭 覚え方: 漢字の「奈」を簡略化したもの。左半分の十字を先に書き、右側の点と結びを後から追加と覚えると整理しやすいです。
カタカナ編 — 間違えやすいTOP4
TOP 7 / カタカナ最頻出ミス
✅ 正しい書き順
①上の横線 → ②真ん中の横線 → ③左下にはらう斜め線
❌ よくある間違い
「フ」のように一筆で書いてしまう(これは1画になってしまう)
💭 覚え方: 「漢数字の二 → 縦のはらい」と分解。「フ」は1画、「ヲ」は3画。形は似ていますが、まったく違う書き順です。
TOP 8
✅ 正しい書き順
①左から右へ右上がりの斜め線 → ②縦線から右下へカーブ
❌ よくある間違い
2画目を先に書いてしまう、1画目を右から左へ書いてしまう
💭 覚え方: 「左から右へ」の大原則どおり。1画目は漢数字の「一」を少し右上がりに書くイメージです。
TOP 9
✅ 正しい書き順
①横線 → ②左下にはらう斜め線
❌ よくある間違い
縦のはらいを先に書いてしまう
💭 覚え方: 「上から下」「左から右」の原則どおり。横棒が屋根、縦のはらいが柱、と建築物のイメージで覚えると順序が間違えにくいです。
TOP 10
✅ 正しい書き順
①左の縦線 → ②横線 → ③右の縦線(下にはらう)
❌ よくある間違い
横線を先に書いてしまう、縦線を1本だと思って書いてしまう
💭 覚え方: 漢字の「世」「草冠」と関連する書き順。左の縦 → 横 → 右のはらい、と「左から右」の原則で順序立てて書きます。
子どもに書き順を教えるときのコツ
① 一緒に書きながら声に出す
「最初は縦からだよ」「次はよこ〜」と声に出しながら一緒に書くと、視覚と聴覚の両方で記憶に残ります。子どもの脳は、複数の感覚を同時に使うほうが記憶が定着しやすいことが分かっています。
② なぞり書きから始める
いきなり書かせるのではなく、書き順番号がついたお手本をなぞる練習からスタートしましょう。書き順を矢印や数字で示してくれる練習プリントがおすすめです。
③ 「動きで覚える」を取り入れる
大きな紙に手の動きを大げさに使って書く、空書き(指で空中に書く)、お風呂で湯気の上に書く、などの体を使った練習も効果的です。記憶が「運動記憶」として定着しやすくなります。
④ 間違いを叱らず、こまめに正す
書くたびに「違うよ!」と訂正していては、子どもは書くこと自体が嫌になります。最初は 形が書けただけでも大成功。徐々に書き順に意識を向けさせていく姿勢が大切です。
⑤ 親も一緒に学び直す
大人でも「もう一度書き順を確認してみよう」と一緒に取り組むと、子どもは「お父さんお母さんも勉強してるんだ」と感じて、学びへの意識が前向きになります。
💡 書き順は「絶対」じゃない
実は、書き順について松本教授は「社会において
唯一正しい 書き順というのは存在しない」とも語っています。学校で習う書き順は「書きやすく覚えやすい共通ルール」であり、社会的に統一されているものを習得するのが効率的、という位置づけです。完璧主義になりすぎず、「学校では正しい書き順がいいんだよ」程度の柔らかいスタンスがおすすめです。
大人も書き順をチェックしておくと安心
子どもに教えるときに「あれ?自分が書いている書き順、合ってる?」と気になったら、ぜひこの機会に大人も学び直してみてください。一度クセになった書き順を直すのは大変ですが、お子さんと一緒に練習すると意外と修正できます。
正しい書き順を覚えるメリットは、整った美しい字が書けるだけでなく、仕事の場面でも好印象を与えること。書類や手書きメモが多い職場ほど、字の整い方は地味に評価される要素です。
まとめ
書き順を間違えやすい文字TOP10は、ひらがなで 「も・や・ふ・せ・よ・な」、カタカナで 「ヲ・ヒ・ナ・サ」。特に「も」と「や」は大人でも勘違い率が高い文字です。
大切なのは「完璧に書けること」より「書くことを楽しめること」。お子さんが文字を書きたい気持ちを保ちつつ、徐々に正しい書き順へ修正していきましょう。書き順は、文字の 骨組み を理解することにもつながり、この先の漢字学習でも役立つ基礎力になります。
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